俺の育児

ママならぬ育児を楽に

俺の骨髄ドナー

前回のポストから約3年経ちました。

 

あれだけ寝付かなかった第一子も(3年前のポスト参照 http://oreno-ikuji.hatenablog.com/entry/2018/02/10/161630)、4歳になる頃には深夜のドライブに行かなくても寝てくれるようになり、夜中に起きる頻度も減り、夜明け前に起きて遊んでくれと言うことも減りました。いまや、一度寝たら朝まで起きないこともある6歳児になりました。

 

一方、0歳だった第二子は3歳になりました。3年前は妻が産後すぐに職場復帰せざるを得なくなったのに保育園の空きがなく、名古屋での生活の最後の三ヶ月は私が専業主夫となって世話をしていたのでした。しかしある時期から哺乳瓶からミルクを飲まなくなり、スプーンでチマチマチマチマとミルクを与えたり、妻の職場に数時間に一度連れて行って授乳してもらってたりしていたのでした。名古屋から引っ越したことで保育園に入ることができましたが哺乳瓶拒否は変わらず、新生児クラスの先生方にもスプーンで チマチマチマチマとミルクを飲ませていただくことになり大変感謝しています。

この子は第一子と違いよく寝る子になって欲しいと願っていましたが、残念ながら朝の4時に起きる子になってしまいました。妻を寝かせるため、早朝に0歳児を抱っこ紐に入れてあちこち早朝から散歩していたおかげで珍しい虫やトカゲや野生動物を見ることができたのは良かったですね。眠かったですけど。

1歳を過ぎたあたりからは早朝に起きることは無くなった代わりに、夜泣きを毎晩3回〜5回するようになり、それが3歳過ぎまで続きました。夜泣きのたびに手を尽くして寝かしつけるんですが、睡眠不足でしんどかったですね。

特に新型コロナのせいで保育園が閉鎖されていた昨年春頃がしんどかったですね。夜は夜泣きのお世話、昼は子供2人のお世話で。眠すぎてもう覚えてないですけど。

 

夜泣きについてはTwitter上で2年間で1200回ほど言及してるので、それ以上の回数起こされて抱っこなどで寝かしつけていたんでしょうね。眠すぎてもう覚えてないですけど。

夜泣きで起こされる生活がこのままずっと続いて朦朧とし仕事もうまく行かず仕事の任期終了を迎えるのかなと覚悟してましたが、つい先日、パタリと泣かなくなりました。でも寝付けないらしく、第一子の時と同様に寝かしつけのための夜のドライブに出かけるようになってます。なぜか第一子も一緒に。第一子は22kgありますからね、寝た後に車から家の中へ運び入れるのも一苦労です。寝る、寝続けるという行為がこんなに手間がかかるものとは思いませんでした。

まあでもとりあえず、第一子から始まった睡眠不足生活は6年で終わりそうです。未だに私の睡眠リズムは元に戻りませんが…

 

さて、前振りが長くなりましたがそんな生活の中、骨髄バンクのドナーに選ばれて造血幹細胞を提供したんですよ私。

 

東原兄弟の弟さんが急性白血病になりハプロ造血幹細胞移植を受けられた話、見ました?【ドナー登録】東原弟、白血病になる【献血のお願い】 | 東原兄弟@筋トレと栄養のサイエンス

マッチョな東原弟さんがなんとまあ細くなられて…

ハプロ造血幹細胞移植をされて大変な副作用や免疫反応を経験されたようで…これがもっとHLAの適合したドナーからの移植であればもう少し移植後の経過が穏やかだったかもしれません。

 

ということで東原弟さんが骨髄ドナーの登録を呼びかけていることですし、私は造血幹細胞の提供がいかに負担が軽かったかということを書き記しておきたいと思います。もちろん人によります。私の場合は造血幹細胞の採取の前後2、3日ほど軽い腰痛があったのと、半日休暇x3回、全日休暇x1回、入院採取のための5日間の休暇をとって仕事を休むことになりました。自分の裁量で休める仕事でよかったです。

 

実は骨髄バンクのドナーの「候補」に選ばれたのは過去に4回ありまして、通常複数のドナー候補の中から最終的に1人に絞っていくのでドナー候補になったからといって必ずしも幹細胞の提供に至るわけではありません。

私は過去の3度は血液検査と説明を受けただけで、最終候補には選ばれませんでした。そのうちの2回は名古屋にいた頃で、1度目の候補の際、職場が医大だったので検査や説明も職場で済ませることができ、ちょっと仕事抜け出すだけで済みました。2回目の候補の際は1回目にドナー候補になってから一年以内だったので血液検査は免除されたと思います。つまり何もしないまま、最終候補には選ばれなかったという連絡を受けておしまい。

 

3度目と4度目のドナー候補になったのは名古屋から引っ越して以降でした。3度目の候補に選ばれた際には血液検査と説明のために半休をとって地域の基幹病院に出向きました(多くの場合、いくつか病院の候補を挙げてもらえて自分の都合の良い病院を選べるようです。)。検査と説明は二時間くらいで終わって、交通費がでます。

4度目の候補になったのは3度目から一年未満だったので、血液検査は免除。ドナー候補に選定されてからひと月半後に最終候補に選ばれたので、仕事を半日休んで医師から同意のための説明を家族とともに受けました。この際、職場に骨髄バンクのドナーに選ばれたことを相談すると、骨髄ドナー休暇がいただけることになりましてこれまでの検査のための休みもこの後の五日間の入院も有給休暇とは別のお休みにしてもらえました。毎年、5日間の有給消化が義務づけられているのでここで消化してもよかったんですけどね。さらに自治体などによっては休業補償があったりもするようです。

 

採取の3週間ほど前には術前検査というものを受けました。仕事は1日休みました。この際は採取の説明を受けた病院ではなく、我が家からは距離がある骨髄/造血幹細胞を採取できる病院まで出向いたために仕事を全日休暇にしましたが、人によっては半日休みでよいと思います。採血したり心電図とったり病院施設を案内してもらったりですね。

 

そう、骨髄ドナーには従来からの全身麻酔をかけて骨盤の骨などから骨髄を採取する方法と、骨髄中の造血幹細胞をG-CSF(顆粒球増殖因子)というものを数日かけて何度か注射することで増殖させ、血中に出てきたものを成分献血の要領で分取する(赤血球などは返血される)末梢血造血幹細胞移植という比較的新しい方法があるんですが、今回私は後者で行うことになりました。どちらになるかは設備やスケジュールなどを考えての医師の判断だそうです。全身麻酔での腰骨からの骨髄採取もやってみたかったですけどね。

 

造血幹細胞の提供は術前検査から3週間後に5日間入院して行いました。これは私が僻地に住んでいるからで、幹細胞を採取する病院に通院できる距離に暮らしているならば、G-CSFを注射するためには数日連続で通院するだけで済むそうです。つまり仕事を休んで入院するのは2、3日だけです。

入院中は支度金として五千円がいただけて、交通費や入院費用などは移植患者さんの健康保険から支払われるので特に出費はありません。病院食は僕の好みの味でした。おかわりはできませんでしたが、お腹が空けば売店でオヤツを買うのも自由です。ただし、くれぐれも風邪(や新型コロナ)などを貰わないように注意しないといけません。移植患者さんは放射線照射や投薬により免疫がとても弱まった状態で移植を待っているので。

 

入院後は、三日連続でG-CSFを投与されたことにより白血球数が基準を越えていたら造血幹細胞の採取となります。あらかじめ知らされていた副作用として、軽い腰痛がありました。なんでなんですかね。

G-CSFの投与以外は特にやることないので、デスクワークをしたり本を読んだり寝たりできます。長年の睡眠不足も一時的に解消できました。

造血幹細胞の採取は成分献血とほぼ同じですが、3時間程度かかるのでトイレは我慢しないといけません。このトイレを我慢するのが最も辛かったですね。あと片腕採取/返血ではなく両腕なので自分では何もできなくなります。私はMAD MAXのDVDを観ていました。採血にはベストなチョイスだったと思います。充分な量の造血幹細胞が採取できたら翌日に術後検査を行い退院です。採取量が必要量に満たなかったら翌日にも採取を行うので入院が1日伸びます。私の場合は一回で十分量が採れたので延長なし。私が入院していた五日間、子供達を一人でみてくれていた妻に感謝です。

何かあるといかんということで、できるだけ公共交通機関で帰って、あとは提供してから約ふた月後に術後検診で半日休み、それで終了です。まあなんというか、造血幹細胞の採取だと骨髄採取に比べてあっけないです。腰痛もあっという間になくなりましたし。スケジュール調整やほとんどの手続き、健康管理などはコーディネーターさんがやってくれますし。

 

このように、ドナー側の負担はほぼなかったように感じているのですが、骨髄移植に関わる医師と看護師の皆様も今は新型コロナで困難さが増してると聞きます。せめてドナーのなり手が増えてくれたらと思います。皆様、いかがでしょうか?

 

こちらは採取/移植できる病院のリストです。家の近くにもあるんじゃないですか?なら入院は3日くらいで済むかも。

https://www.jmdp.or.jp/documents/file/08_data/hospital_ichiran.pdf

これ、県別に並んでると思うんですけど鳥取と島根、混同してますね(怒)。米子は鳥取県です(怒)。島根県立中央病院は島根です。出雲にあります。

 

それはさておき、移植患者の性別・年齢も引用しておきます(骨髄バンクニュースレターより)

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55歳以下が3/4ですね。25歳以下が1/4です。15歳以下は1/7くらいですかね。5歳以下も5%くらいいますね。これは「最後の手段」として骨髄(または造血幹細胞)を移植できた人数です。ドナー登録がもっと多ければ、もっと多くの患者さんに移植のチャンスがあったんでしょうね。人の親になってみると、幼い子供達が白血病で苦しんでいると思うといてもたってもいられない気持ちになりますね。

 

皆様、骨髄ドナー登録いかがでしょうか。